生かされて。/イマキュレー・イリバギザ

夢にまで出てきたほど衝撃的な1冊。。。。


1994年に起きたルワンダの内戦の際、牧師の家のトイレの中で3ヶ月間隠れて生き残った著者の壮絶な体験談。


100日で100万人の死者。しかもチツ族・フツ族というルワンダに存在する民族間の殺戮。


精神科医がナチスの強制収容所での3年間の体験を書いた夜と霧 でも、同じ人間がよくこんなことを出来るなと思ったが、このルワンダの民族浄化は民衆による殺戮という意味でより酷いものだ。


一緒に学校に通っていた友人や親友、友達の親、学校の恩師、家族ぐるみで家を行き来していた友人たちが、その友人たちを斧を使って平気で殺戮を行うという到底人間とは思えない行為。群集心理の怖さを見た。


この間著者は、トイレの中で神に対してお祈りを続け、啓示を受けるという不思議な体験をしており、その後の人生が願った通りになったという物語となる。


強く願うということが人生に希望を持たせ、生きる力が湧いてくるのだということだろう。


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1997年にアフリカをバックパッカーで旅していた時にルワンダに行く計画していたが、大使館の職員に「死んでも良いなら行けば」と言われたこと今更ながら思い出した。今思えば恐ろしいことだ。